【トピックス】

「昨年の死者 戦後最多」 2023年3月1日 日本経済新聞より

  厚生労働省が2月28日に公表した人口動態統計(速報)では、2022年の国内の死亡数、前年比の死亡増加数ともに戦後最多となった。新型コロナウイルスによる死亡に加え、心不全などで亡くなる高齢者が急増している。22年の国内の死亡数は158万2033人で、前年より12万9744人(8.9%)増えた。厚労省が約5カ月遅れて公表している22年1~9月までの死因別死亡数を前年と比較すると、全体で約8万1千人増加した。このうちコロナの死亡数は約1万5千人、循環器系の疾患は約1万7千人、老衰は約1万8千人それぞれ増えた。年代別では循環器系の疾患や老衰で亡くなっている人の多くは80代以上だった。

「遺影、生前に楽しく撮影するには」 2022年12月28日 日本経済新聞より

 遺影の撮影は、今はほとんどの人が笑顔の写真を好み、ギターやフルートを持ったりオートバイにまたがったり、趣味を反映した写真なども遺影として撮影しているという。

遺影を事前に準備するメリットの1つは、自分で納得のいく理想の遺影を用意できること。自分が死んだ後のこととはいえ、葬儀の会場に自分が気に入らない写真が飾られるのは嫌なものである。2つ目は用意しておかないと家族を困らせることになるため。参列者の訃報連絡などの準備に追われるなかで、遺影用の写真を探す負担を家族に強いることになるからだ。2018年の葬儀に関する調査では、「遺影に使う写真の原板選び」を葬儀経験者が一番困ったことに挙げているという結果も出ている。

 「遺影は本人だけでなく家族とのつながりを表すものなので、家族が『本人らしい』と感じる写真を残してほしい」と写真館の代表が結んでいます。 

「薬と上手に付き合う」 2022年12月10日 日本経済新聞より

 頭痛や発熱などでつらいとき頼りになるのが市販薬ですが、過剰に摂取して逆に体調を悪くするケースもあるようです。鎮痛薬を繰り返し飲むことで脳が痛みに敏感になり、服用回数が増える使用過多による頭痛(MOH)。腸を動かして排便を促す刺激性下剤は、使い続けると腸の動きが低下し薬の量が増えていく。血管収縮作用のある鼻炎用点鼻薬は、使い過ぎで鼻粘膜が厚くなり、かえって鼻づまりが悪化する。睡眠改善薬も連用で薬が効きにくくなり不眠の慢性化につながるなど。本来、これらは一時的な使用が大前提で、市販薬を飲む際は必ず添付文書を読んで服用回数を守ることが必須。

 処方薬では、何種類もの薬を飲むことで副作用が起こりやすくなる「ポリファーマシー(多剤併用)に気を付けたい。特に高齢者は加齢で肝臓や腎臓の機能が低下し、筋肉量も落ち、薬の効き過ぎが起きやすい。副作用でふらついて転倒し、骨折することもあるとのこと。高齢者に限らず長期間飲んでいる薬があれば、年に一回は薬の見直しを医師に相談することがおすすめのようです。

「老親のお金管理」 2022年11月19日 日本経済新聞より

 親の預金については一般的に親子間で合意があれば、預金通帳やカードを子どもが預かって引き出すことは法的に問題はないが、金融機関の窓口で引き出す場合は委任状を求められるのが基本。仮に親が認知症になると引き出しが制限される場合もある。こうした場合に使える方法として「預かり金」口座がある。子どもが親から一定の金額を預かり、介護や医療、普段の生活費など親のために使う。新たに口座をつくり、預かる現金を入金するとともに、親子の間で預かり金を利用する旨を記した覚書を作成する。預金引き出しはあくまで親のために使う場合に限定。親が亡くなった後は預かり金はそのまま相続財産になり、相続税がかかる。預かり金を引き出して使った場合は通帳などに記録を残し、いつ何に使ったのか分かるように領収書やレシートも保存すること。

 預かり金のデメリットは、お金の管理はできても親が認知症になった後の自宅の売却や入院、介護施設入居などの契約ができないこと。

「段差も軽々 車椅子」 2022年10月22日 日本経済新聞より

 在宅介護サービス事業を展開するカラーズと機械装置や大型部品を製作する関鉄工所が連携して、軽い力で操作できる介助が楽な車椅子を共同開発。力をあまり加えなくても傾きのある道路を真っすぐに進んだり段差を乗り越えたりできる車椅子で、老々介護の問題が深刻化する中、負担の大きい外出を後押ししてくれる商品です。乗る人の重心の真下に直径が最も大きい主輪を配置することで、小さな力で前輪を浮かせられるようにし、段差を楽に越えたり曲がったりできるということ。従来の一般的な車椅子では押す側の体力的な負担が大きいため、通院などの時以外は外出を控える高齢者も多いのが実情、気軽に外に出て心豊かな生活を送ってもらいたいとの願いから開発。前輪が前向きで固定されているため地面の溝にはまりにくく、踏切などでの事故を未然防止する効果も期待できるとのことで、年内にも福祉用具のレンタル事業者などへの販売を始める予定だそうです。

 「幅広い年齢層で体力低下」 2022年10月13日 日本経済新聞より

 スポーツ庁が2021年の体力・運動能力調査の結果を公表しました。体力テストの結果を点数化した合計点が、新型コロナウィルス感染拡大前の2019年と比べて小学生から高齢者までの幅広い年齢層で低下している傾向が表れています。調査は6歳~79歳の男女約4万8千人を対象に実施。握力や上体起こしなど各項目の結果を点数化し調べたところ、大半の年代で点数が下がったという結果が出たようです。65歳以上の6分間歩行の結果も振るわず、持久力悪化の傾向が示されたとのことでした。これは新型コロナの影響で外出や体を動かす機会が減ったことに要因があるのではないかと内藤久士順天堂大教授が説明も、結果全体はさまざまな要因が絡み、新型コロナが理由とは言い切れないとも話されたようです。

「身近な場所での事故」 2022年6月2日 日本経済新聞より

 日常生活で転倒し、思わぬケガをする人が増えています。東京消防庁によると、日常生活における事故での救急搬送のうち「転ぶ」を原因としたものが65歳以上の高齢者を中心に増えているようです。電気コードや段差でのつまずき、扉の開閉やスリッパの脱ぎ履きなどでバランスを崩して転倒してしまうようです。また、スーパーなど小売店内の野菜や鮮魚売り場の床など水気が多い場所、天候が悪いときの施設の出入り口付近や階段(スロープ)などは特に注意が必要とのことでした。

 転倒予防は「生活動線の整理整頓」と「慎重に歩くことを心掛ける」ことだそうです。